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第10回ニューエルダーシチズン大賞を受賞する!

第10回ニューエルダーシチズン大賞を受賞する!

〒601-1456 京都市伏見区小栗栖南後藤町61-108
ファマミー研究所
薬学博士 野村忠敬
(S36生物学科卒)℡ 080-3830-4622
 私は、昨年読売新聞社が、企画した第10回ニューエルダーシチズン大賞に桑の葉関係団体からの推薦により、大賞を受賞しました。これを機会に、同窓の皆さまと小生の研究内容に興味がある方はご一報頂き、コミニュケーションを深めたいと思って鶴風会のHPに投稿しました。以下、この大賞を受賞するまでの研究経歴と特許を簡単に紹介します。

「第10回ニューエルダーシチズン大賞」とは

 新しい分野に挑み、続く世代のモデルとなる70歳以上の元気な高齢者を全国から10名表彰する制度です。
 審査委員長は聖路加国際病院の日野原重明理事長はじめ7名の審査委員で構成されております。
  • 主催:読売新聞社
  • 後援:厚生労働省
  • 協力:全国老人クラブ連合会・他
  • 協賛:アリコジャパン・他

2010年9月2日 読売新聞 掲載記事の抜粋

チャレンジ精神にあふれた70歳以上の元気な高齢者を表彰する「第10回ニューエルダーシチズン大賞」に府内からは農業生産法人「永源寺マルベリー」の研究開発技術顧問を務める野村忠敬(75)さんが選ばれた。特産品の桑で町おこしに取り組む東近江市永源寺地区の活動を、製薬会社で培った専門知識を生かして支えてきたことが評価された。

研究経歴

東邦大学

 一面シロツメグサの校庭に包まれた木造の研究室で故・薬師寺英次郎先生から卒論テーマ「アカザのポリフェノールオキシダーゼの抽出と同定」をいただきました。薬師寺先生の紹介で、逆送ペーパクロマトグラフィーの手法を東大の故・下郡山先生の教室に伺いご指導を頂いたことを思い出します。このような恵まれた環境の下で植物相手の研究者としてスタートすることが出来ました。

九州大学

 薬師寺先生と東大で同門であった故・千葉保胤先生の指導を仰ぐべく理学部生物学科へ進みました。植物生理学教室では博多湾から海苔を採取してチトクロームfを抽出、光合成でのチトクロームfのメカニズムについて教室の皆様と苦労したことなど論文の書き方、学会発表など研究者としての多くの経験を得ることが出来ました。

日本新薬株式会社

 サイトクロームCを医薬品として開発中の日本新薬㈱からお誘いを受け、生化学研究室に配属され、同時期に開発中の三共製薬との開発競争に巻き込まれました。著名な大学出身者の中で企業内研究の厳しさを味わいました。 わが社のサイトクロームC製品を循環器治療薬として世に出すことに成功した。以後、薬理部門に移動して国内外の植物から血糖低下作用物質の検索プロジェクトをスタート。桑の根(桑白皮)にα-グルコシダーゼ阻害作用物質1-デオキシノジリマイシンを見つけ2型糖尿病治療薬の主流である糖吸収阻害剤の火付け役になりました。また、インドのヒヨコマメエキス投与後のラットに経時的な採血が困難との報告を受け、止血作用物質の存在を窺い、有効物質の作用メカニズム解明等で約20年間の研究の結果、臨床試験までたどり着くことが出来ました。

京都大学医学部病理学教室

 探索抽出した物質の脳血管障害への作用機作探索のため、高血圧のモデルSHRを生み出された家森幸男先生の指導を受けるため、京都大学医学部病理学の研究生となりました。脳卒中発症SHRを用いたユニークな実験成績が生まれ、内外トップの研究者と人脈を得ることが出来ました。一番充実した4年間の研究生活が出来ました。

発明協会京都支部

 特許庁の傘下である発明協会への出向を促され京都地場産業発展のお手伝いをするとともに特許の勉強も出来ました。おかげさまで現在も出願申請特許は自分で書き出願しています。
以下、代表的特許を掲載します。
P2007-51120A  桑条抽出エキスの製法
【目的】1-デオキシノジリマイシンによるα-グルコシダーゼの活性阻害とポリフェノール類によるα-アミラーゼの活性阻害の相乗効果により血糖値抑制効果を増強させた桑条(枝及び幹)抽出エキスを提供する。

P2009-161473A   桑樹皮抽出エキスの製法と生理活性
【目的】澱粉に対するα-アミラーゼ阻害作用およびショ糖に対するグルコシダーゼ阻害作用およびスクラーゼ阻害作用によって血液中グルコース上昇を確実に抑制する、血糖上昇抑制作用物質の提供。

P2010-241780A  高濃度フィブロインゲルの製造方法
【目的】本発明の高濃度フィブロインゲルは、非結晶性フィブロイン3?20重量%含有するもので増粘剤等の成分を付加せずにクリーム状の化粧料や薬剤を調整することが可能である。

桑栽培で町おこし支援

 鈴鹿山脈の麓、紅葉で有名な永源寺地区で桑の効用を説き、休耕地の利用と高齢者の活力向上に成果を得て、桑葉のサプリメント素材として年間10トンの生産量を上げ糖尿病発症予防に役だっています。桑のエビデンスを明らかにして08年度から3年連続で「モンドセレクション」金賞を受賞、毎年6月には授賞式出席を兼ねヨーロッパ旅行をしています。また、糖尿病学会の認定を受け毎年11月14日の「世界糖尿病デー」には滋賀の山寺、永源寺をブルーにライトアップして糖尿病撲滅を願った協賛にも成功しました。現在は、産官学連携事業を行い桑葉以外の部位について新た活性物質の同定と生理作用を探求しています。

ファマミー研究所設立

 京都西陣の主要産業であった絹織物産業の衰退に伴い伝統的なシルク織物以外の利用検討プロジェクトに参画、60歳後半で京都市産業技術研究所繊維技術センターの研究員となり全く経験したこと無い高分子化合物の勉強に従事する事になりました。シルク構成蛋白質フィブロインの抽出と新たな濃縮法を編み出しました。構成アミノ酸がヒトの皮膚のアミノ酸に類似しているなどから、化粧品への利用が適い、70歳目前で念願の小さな研究所を持つことが出来ました。現在は人工養蚕を使い~桑からシルク~をテーマに小さな研究室に毎日通って健康と美の追求の手助けをしています。今年は学研都市京阪奈プラザのラボへの移転を考慮中です。
 最近は桑の新しい生理活性物質を見つけ近郊の大学と共同開発に熱を上げています。同窓の皆さま小生の研究内容に興味がある方はご一報下さい。
 生物相手に研究に専念してこられたのは、研究者の基盤を養って頂いた東邦大学をスタートに恵まれた先生方との出会の賜物と思っています。
以上

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